瀬戸内国際芸術祭 秋の巻 高見島
2日目は、丸亀からJRに乗って多度津(たどつ)へ。駅から多度津港までは、シャトルバスがあった。多度津港に着くと、高見島行きの船は臨時便も出る混雑ぶり。今晩の宿は粟島なので、コインロッカーはないのはわかっていたが、荷物を持って高見島へ向かう。公式ガイドブックによると、高見島は面積2.33㎢、人口44人。住民は犬島と並んで最も少ない。念のため、島唯一の民宿の森田屋さんに昼食の予約と、荷物を預かってもらうかもしれないとお願いはしていたが、港の案内所で手荷物預かりをしていたので、ありがたく使わせてもらった。食べるところが少ないとあったが、書き入れ時なのかガイドにない店があったりして、心配するほどではなかったし、森田屋さんも予約をしなくても大丈夫だったようだ。
午前中は島あるきのボランティアさんについて、島をまわった。海岸線に太い道が一本あるが、平地は少なくて山の傾斜に張り付くように浜地区と浦地区の集落がある。集落の中にポツポツと廃屋があり、住民の密度の薄さが感じられるが、四国側に家があって普段住んでなくても、島に定期的に通っている人がいるのかもしれない。中島伽倻子さんの闇の中の光を表現したふたつの作品が印象的。坂の上の大聖寺では茶粥の接待もいただいた。天気は湿気た曇りから午後になると晴れ間も見えてきた。
瀬戸芸の間だけ、本島・高見島・粟島を繋ぐ船のルートが設定されているので、1日で3島回ることも可能なので、だいたいみんな半日で他の島に移動する。が、高見島でのもう一つの目的の廃村を見るため、昼ごはんにさつま飯を食べて、作品はないけど、板持地区を目指して歩く。高見島も浜、浦、板持の集落ごとの両墓制の墓地がある。が、残念ながら、板持地区の墓地がいちばん手入れがされていなかった。海岸線の道を30分ぐらい歩いて、道の終点まで来たが、村への入口が見つからない。村は海岸からはみえないんだとわかって、引き返してみると、井戸と道祖神のあるくぼんだ場所があり、奥にコンクリートの階段が見えた。あたり!と思ったが、階段には濡れた落ち葉や枯れ枝、蜘蛛の巣がはっている、前回の瀬戸芸の作品の残骸らしき枝の束が見える。廃屋のいくつかが見えた。廃村というから、実はもっと乾いた埃っぽい荒廃ぶりをイメージしていたのだが、どちらかというとジャングルの中に埋もれるカンボジア遺跡に近かった。(石じゃなくて木造だけど)自然の力はいとも簡単に人間の営みを植物で覆い尽くし土に還してしまう。そんなに歩かないうちに道も大枝に阻まれて通れなくなり、前に進むことを断念した。
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