小説『世界が終わる前に BISビブリオバトル部』
『世界が終わる前に BISビブリオバトル部』山本 弘著(東京創元社)
美心(びしん)国際学園(BIS)のビブリオバトル部に入ってしまった高等部10年(高校1年にあたる)の伏木空ちゃん(SF大好き女の子)を中心に展開される物語の3冊目。1冊めの『翼を持つ少女 BISビブリオバトル部』山本 弘著(東京創元社)は、感想記事を書いたけれど、2冊目の『幽霊なんて怖くない BISビブリオバトル部』は、忙しさに押されて書き損ねてしまったが、まだまだ山本弘さんのおたくな引き出しはいっぱいあるようだ。今回の本には空がコミケに初参加する番外編の「空の夏休み」とライバルの真鶴(まなづる)高校ミステリ研究会とのビブリオバトルの話が中心の「世界が終わる前に」の2編を収録。「空の夏休み」は、同じビブリオバトル部の小金井ミーナが家族3人で行くはずが行けなくなったので、代わりに初参加することになる。いきなりサークル参加して、コスプレして、オフ会にも参加するという濃さ。ミーナの家族ぐるみの大きなお友達のおじさんたちは特撮ファンでこれまた濃い。でも、年代を超えた仲の良さだ。う〜ん、実感がこもっているなあ。「世界が終わる前に」のネタのミステリ系は私も詳しくないのだが、興味を誘うように幅広くチョイスして、キャラのたった会話で展開をしている。今回目立ったのは真鶴のミステリ研会長の早乙女寿美歌とBISの〈科学の魔女〉菊地明日香。埋火くんはちょっと出番が少なかったね。
このシリーズは創元のウェブマガジンに掲載されているようだが、今回も巻末で惹きの展開があったのでまだしばらくシリーズで続きそうだ。
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