映画『ローズ・イン・タイドランド』
2005年12月21日のブログで書いたミッチ・カリンの小説『タイドランド』をテリー・ギリアムが映画化した。とっても楽しみにしていたのだけど、これは単館ロードショーの上、P−15指定(死体処理の場面とかがひっかかってるのかと思う)なのだ。京都では「みなみ会館」で上映されているが、ここは1スクリーンでひとり時間差シネコン状態のようなプログラムを組んでいるので、2週間ほどの上映期間でも、1日1回〜2回の上映時刻がコロコロかわって、なかなか行くチャンスがない。少々ムリをして、午前中『ゲド戦記』を観た日に、午後遅く一人で観てきた。仕事の日は行けないし、レイトショーもしんどいし、休みの日は有効に使わなくては。
で、この映画よかったです〜 前作の『ブラザーズ・グリム』よりも好き。でも、P−15指定だし、好き嫌いがはっきりわかれると思うので、万人にはお勧めしません。
『ゲド戦記』の後で観たせいでよけいに思うのかもしれないが、映像でみせるストーリーの伏線や状況描写がすごーくうまい! 街での生活や田舎に行くまでのエピソードの中に、パパさんの死の暗示があるし、ラストで重要になる線路がストーリーの途中で何度もさりげなく描かれている。いくつもいくつも「あ、あのシーンはこの伏線だったのか」というのがある。セリフはないけど絵で想像させるストーリーがある。
それに、主人公のジェライザ・ローズを演じる10歳の女の子がとてもすごい! 大人も舌を巻くうまさだ。といっても大人びた演技というわけではない。ワキの役者もみんなうまくて、個性的で役にはまっている。
それほど金をかけた大作ではないけれど、充実した作品だった。
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