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書籍・雑誌

2018年12月14日 (金)

バウルをめぐる物語

 「バウル」はインドの西ベンガルやバングラデシュの放浪の吟遊詩人たち。一弦琴エークターラーをつま弾き、小太鼓ドゥギを響かせ、足輪の鈴グングルを鳴らしながら、詩を詠い、舞う。
 時は半年ほど遡る。初めての出会いは、5月の「文学フリマ東京」で、『大いなる魂のうた −インド遊行の吟遊詩人 バウルの世界』(パルバティ・バウル著 「バウルの響き」制作実行委員会発行)という本を買った。その時、そのブースの人が「公演も予定している」と言っていて、本の奥付の下の方に予定が書かれていた。関西では1日だけ、6月2日(日)に京都の紫明会館の公演があった。(それは誤植で、6月3日(日)が正しい) 本書はパルバティ・バウルの著作をそのまま翻訳していて、日本人向けの解説もないので、やや読みにくい。しかし、バウルである著者は、シャンティニケタンの大学の画学生だったので挿絵も自分で描いていたりして、他に類を見ない面白い本だった。

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 Twitterでフォローしていた恵文社一乗寺店にて、5月13日(日)に「はじめてのバウル−インド/バングラデシュの吟遊詩人バウルを知る・聞く・語る」というイベントがあることを知って行ってみた。その時、装丁家の矢萩多聞さんと対談していたのが、『大いなる魂のうた −インド遊行の吟遊詩人 バウルの世界』の翻訳者であり、パルバティ・バウルの弟子である佐藤友美さんだったのだ。そして、文学フリマ東京でブースにいたのが佐藤さんだったのだと、つながった。美しい歌声も少し披露してくださった。以前に一枚絵の物語を読み解きながら詠うポトゥアという西インドの放浪芸人の映像を観たことがあったが、それとはちょっと違うようだ。

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 その中の話で、「パルバティ・バウル来日公演DVD製作プロジェクト」のクラウドファンディングの話もあったので、およばずながら強力した。めでたく6月7日に目標額に達して成立したようなので、DVDが楽しみである。
 そして、6月3日(日)に、もと立誠小学校負けず劣らずのレトロな紫明会館で、来日したパルバティ・バウルによる「バウルの響き」の公演を聴く。チラシには客席100名と書いているが、フラットな床に桟敷と椅子が置いているだけで、ステージととても近い。マイクを使わないナマの声とや弦の響きは心地よく、長い髪が舞うときに広がる姿はカッコいい。司会進行と翻訳は、お弟子さんの佐藤さんが行っていた。最後に「カメラショットタイムがある」と最初に言っていたが、「疲れたから」となくなってしまったのはちょっと残念。物販では、「バウルの響き」制作実行委員会の事務局長の井生(いおう)明さんのステキな写真集『バウルを育む黄金なる大地 〜インド、西ベンガル州の人と風土』もあったので、購入した。井生さんは、2014年12月に『南インドカルチャー見聞録』の出版記念イベント関西ツアーでお会いしたことがある。

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 パルバティ・バウルは日本での公演を終えて、6月11日に帰国。クラウドファンディングも無事終了し、173人、2,244,000円の強力があったそうだ。DVDの完成が2019年春、配布が4月ぐらいだそうなので、楽しみに待ちたい。

2018年2月12日 (月)

写真集『渋イケメンの世界 〜美しき働き者たちへの賛歌〜』

 『渋イケメンの世界 〜美しき働き者たちへの賛歌〜』三井昌志著(雷鳥社)
 目ヂカラの強いやたらかっこいいおじちゃんやおじいちゃんを集めた写真集『渋イケメンの国 〜無駄にかっこいい男たち〜』に続く第2弾。
 今回カメラマンの三井さんがフォーカスしたのは「働く男」。主に肉体労働に従事している男たちを撮っている。インドのタミルナドゥ州の染色工場、ラジャスターン州のラクダの放牧、グジャラート州のサリーのプリント工場や鋳造工場、そしてバングラデシュやミャンマーのロヒンギャの村にも赴いている。ぱっと見、年齢不詳。決して良いとはいえない労働条件で働いている彼らは、見た目より実年齢は若いんだろうなあと想像する。だが、隣の芝生をうらやましがらない自分の人生は、貧富の差は関係なく、ムンムンする生命力にあふれている。
 ネットで著者のサイトに注文したので、著者サインと絵葉書つき。著者の公式サイト「たびそら」はこちら

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2018年2月11日 (日)

タラブックスが素敵

 昨年秋以降、インドのタラブックスの話題が豊富だった。タラブックスは、このblogでも何度が本を紹介(『夜の木』『水の生きもの』『TSUNAMI』『世界のはじまり』)しているし、イベントレポも書いたが、こんなにまとまって話題になったことはなかった。
 11月25日から1月8日まで、東京の板橋区立美術館で、「世界を変える美しい本 –インド・タラブックスの挑戦−」展が開催された。日本で初めてのタラブックスの展覧会だったが、皇后様もご覧になったとTVや新聞にも報道され、ちょっと注目された。秋はオモテ稼業もイベントが積んでいるし、コミケのついでと思っても、公立だから12月29日〜1月3日は閉館なのよね〜(T-T) 
 残念ながら展覧会には行けなかったが、この関係で「タラブックス」の代表ギータ・ウォルフさんと編集者V・ギータさんが京都にもやってきた。12月3日に恵文社一乗寺店「タラブックスが見た世界」というイベントが開催されたのだ。エスコートと進行は、装丁家の矢萩多聞さん。
2人のギータさんは、その日に東京の方からやってきたという疲れも見せず、キラキラと光る目で、熱く自分たちの本作りを語ってくれた。出版本の中から、初期に創って永らく再販されていなかった『Beasts of India』と絵本といえどストーリーになかなか蘊蓄がある『Water』を詳しく紹介してくれた。
 また、展覧会の図録が一般書店売りもされている。
『世界を変える美しい本 –インド・タラブックスの挑戦−』(ブルーシープ)
日本語訳が出ていない本もいっぱいあるし、シルクスクリーンの手刷りなので部数自体すくないので英語版等でもお目にかかったことのない本もたくさんあるし、仕掛け絵本や凝った装丁の本も多いので、いちど現物をみていたいなあ。

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2018年2月10日 (土)

蔵前仁一の旅の3冊

 遅れがちなblogだが、インドネタ3本を連投する。

 先の1月17日の雑誌「旅行人」166号復刊ネタの続きになるが、その「旅行人」の記事をみて、編集長蔵前仁一さんの発行した3冊を通販した。いや、発行されたのは知っていたが、東京での回顧展でしか手に入らないと思っていたのだ。
 『ゴーゴー・インド30年 旅の記憶』 「蔵前仁一旅の回顧展1986—2017 公式パンフレット」
 『旅日記 3』
 『THE ART OF MEENA』

 先だって、昨年の9月29日から10月4日まで、東京の早稲田奉仕園リバティホール&スコットホールギャラリーで、「蔵前仁一旅の回顧展1986—2017」というイベントが開催された。東京で、1週間足らず……当然行けない(T-T) 『ゴーゴー・インド』は凱風社刊の旧版(1986年)も、CD付きの旅行人刊(2001年)の新版も持ってるぞ。そうか……30年か。トシをとるはずだし、インドも変わったり変わらなかったり。バックパッカーをやる根性はなかったが、私がツアーに1人参加して初めてインドに行ったのも『ゴーゴー・インド』の出版と同じ1986年だった。あの時、バラナシの土産物屋さんで、偶然クミコハウスのシャンティさんに会ったんだよなあ、としみじみと思い出す。シャンティさんも今年の1月15日に亡くなった。
 『旅日記 3』は、その『ゴーゴー・インド』の本になった1985年1月30日〜3月13日の絵日記。ちなみに1は中国で、2は東南アジアで、これが日記の3冊目らしい。ノートの汚れも紙の裏写りもそのままに再現している。イラストも満載。蔵前さんの字もまるっとしていて、読みやすいなあ。
 『THE ART OF MEENA』は、ラージャスターンの先住民族ミーナーの壁画の写真集。真四角のカワイイ本だ。
 って、これらの本って、ISBNもなく、ほとんど同人誌? 書店売りもしていないだろうからけっこうレアかも? おまけに版元通販だから、蔵前さんのサイン入りよ!


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2018年1月17日 (水)

「旅行人 No.166」1号だけの復刊

 蔵前仁一さん編集の雑誌「旅行人」が昨年2017年9月に1号だけ復刊した。2011年12月に165号で終刊して5年9ヶ月、たしかにこの先どうなるかわからないというようなことを書いてあったかもしれないが、本当に復刊するとは思わなかった。
 今回の特集は「インド、さらにその奥へ」……ディープだ。パワーは少しも衰えていない。内容も装丁も165号からそのまま読める。ここに凝縮するまで、約6年というのが、今の自然なペースなのかな。
 さて、2016年11月にインドで、モディ首相の号令のもと、高額紙幣が使えなくなる事態があった。その11月8日、まさにその日に、蔵前さんはミーナー壁画を探しにインドに到着したのだ。その旅行記が巻頭にある。いや〜、なかなか遭遇しない事態に遭ったんだよね。良いネタひろったともいえるが、実際はとても大変そうだった。
 他の記事も目新しく知らないインドをいろいろ魅せてくれたのだが、小川周佑(しゅうすけ)さんの「国境線が変わる日」がいちばん面白かった。インド−バングラディシュの国境地帯にこんな点々とした飛び地群があったとは知らなかった。その「クチビハール」という飛び地は、2015年8月1日の領土交換によって、今は無い。インドは常に動いている。また、齋藤正助さんの「クミコハウスの物語」では、バラナシのゲストハウス「クミコハウス」の最近の様子と、2017年1月17日に亡くなったシャンティさんの晩年の様子とそれを見守る久美子さんが描かれている。井生(いおう)明さんのケララ州カリヴェルールの祭りテイヤムの記事や、アジアハンター代表の小林真樹(まさき)さんのアーンドラ料理・トゥルナードゥ料理クールグ料理・マーピラ料理の食べ歩きなど、ふだんあまり情報が届かない南インドのレポートも面白い。

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2017年12月11日 (月)

「秋の古本まつり」(知恩寺 11月1〜5日)

 恒例の知恩寺も古本まつりが今年も11月1日〜5日に開催された。秋はイベントが多いので、毎年は行けないが、今回は行くことができた。それも古本日和のいい天気(^-^) 。でも、紅葉シーズンで市バスがとても混んでてちょっとへこたれた。新古書店とはちがうディープな古本屋さんが集まるが、それぞれ得意分野があり、こちらも全部を均一に見ていく時間も体力もないので、運の良さとカンが勝負だ。といっても、そんなに買う気満々で行くわけでは無くて、「まあ、巡り合わせが良くて気に入ったのに出会えたらいいな」って感じ。昔、河原町に京都書院があった頃、好きな画集や写真集があっても学生には高価で手が出せなかったような本とか。(出会えても高すぎて手がでない場合もあるが)
 今回の収穫はまず、3冊500円の山の中から、写真集2冊と古いSFM。これはすごいお得感がある。でも、今年のイチバンは私的にはこれ!「丹丹烏里克遺跡学術調査報告書」ダンダンウイリク! ロマンだなあ。昔、喜多郎の音楽が流れるNHKのシルクロード(1980〜)でこの都市の名を知った。この報告書にある学術調査が入ったのは2002年からで、この報告書は2007年の日付になっている。美本だが、残念なことに付録のCDがついていない。ISBNがないので、市販ではないようで、どこから流れてきたんだ?! 他にもチベットとインド更紗の写真集とかも魅力的だったけど、重量に負けて、優先順位でコレを選んで帰ってきた。

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2017年9月28日 (木)

第56回日本SF大会ドンブラコンLL(その4 SF以外の食べ物の話)

 SF話とはそれるが、SF大会は全国各地を巡るので、いろいろ美味しいものをいただく機会がある。
 今回は前日に職場から直行で静岡入り。結局暗くなってから着いたので、荷物をホテルに置いて、近場で夕食を済ませた。お昼を食べそこなったので、駅ナカのお寿司屋さんでちょっと贅沢した。ネタが沼津産、生しらすが売り切れていたけれど、美味しくいただいた。

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 ホテルは素泊まりで、2000円の朝食バイキングはちょっともったいないのでパス。ネットで調べて、駅近のおにぎりやさんに行ってみた。昔の家の玄関土間で食堂やってますというような懐かしい店だった。奥の畳の部屋からはその家の子どもの声がする。素朴なおにぎりと味噌汁と静岡おでんを2本チョイスして380円。


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 お昼は会場に出展しているお店で「特大干し椎茸のステーキ重」。


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 1日目の夜は、参加者の友人とそのお知り合いとで居酒屋に行った。地酒とお刺身と静岡おでんをいただいたが、地酒の何が美味しいか、いろいろ教えてもらったし、酔っ払っていただいたのにうろ覚え。いい加減なことは書けないないので、また修行します。

 2日目の朝は、駅ナカのお店でだし茶漬け。これも割とリーズナブル。
翌日のランチは昨日の隣の店でもつカレーを食べようと思ったけど、売り切れだった。というか、1時30分ごろだったのでほとんど何もなく、結局食べ損ねて適当にお菓子をつまむ。

2017年9月27日 (水)

第56回日本SF大会ドンブラコンLL(その3・企画以外)

 SF大会での毎年の動向として、まずディーラーズルームに出展している。昔はSFマンガも描いていたが、すっかりエッセイマンガしか描けない身体になってしまった。最近はカンブリア生物や深海生物の切り絵しおりに入れ込んでいて、「これのどこがSFやねん?」と、まわりのまっとうなファンジンに囲まれて申し訳ない思いがあるけれど、懐がひろいSFファンのおかげで、楽しい会話をさせていただいている。今年は『ギョギョっと深海魚』というタイトルの薄い新刊を出すことが出来た。
やっぱり静岡だし、沼津深海水族館もあるし、今年創らなくていつ創る?!と思ったが、この原稿を印刷所に出稿したとたん腰痛になった。あぁ。

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 また毎年、何枚か『時刊新聞』に投稿をしている。『時刊新聞』も自主企画のひとつで、リソグラフを持ち込み、参加者から記事を募りながら、イベント期間中新聞を出し続ける耐久レースのような企画なのだ。ディーラーズのブースやホテルで描いては持ち込んでいる。ああ、それからシール企画にも参加した。参加グッズにシール帳がついていて。みんなでシール交換をするのだ。今年は新しいシールを創った。


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 これ以外も、ディーラーズに居ると、隣で加藤直之さんがライブペインティングをしてるし、通路の向こうでサイン会が始まってるし、近くでヒゲキタさんの3Dシアターもやってるし、ゲストさんが通りかかるし、物販も近いし、いろいろと飽きない。とはいえ、今年は比較的まったりとした参加だった。

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 来年の第57回日本SF大会は、7月21日〜22日に水上温泉ホテル聚楽で開催される。なので「ジュラコン」。すでにホームページもできている。水上温泉は、1988年に武田さんが実行委員長だったときに第27回大会Mig−CONが開催された。その時のホテルは松乃井だったらしい。私は……どうやらその時は不参加だったような気がする

2017年9月26日 (火)

第56回日本SF大会ドンブラコンLL(その2・企画参加)

 毎回SF大会はパラレルワールドのように10個以上のプログラムが並行して進行している。グランシップはこのように、SF大会に占拠されている。1階の大ホール・中ホールは一般開放エリア、2階以上のフロアーは参加者のみ入場できる。

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「SF古代生物の部屋」毎回、おたくな学芸員さんたちが自分たちの情熱をほとばしらせて語っている。今年は、ドンブラコンで静岡なので、海ものということで、須磨海浜水族園のヒーロー・キャンシャリアンを生み出した絵の達者なもと学芸員(だいたいフィールドワークとか観察をするので、絵の上手な人が多い)さんをゲストに立ち見が出るほどの賑わいだった。来年はその名も「ジュラコン」で、チラシは永野のりこさんの描く発掘少年なので「これは受けてたたねば」と主宰者は燃えている。
「日本SF図書館員協会 第17回総会」SF大会に紛れ込んでいる図書館関係者の密やかな総会。主宰者が「今年はゆっくり温泉に浸かりたい」とパスした年もあるけれど、もうすでに17回。毎年ネタを振りながら活動報告というようなものを順番にしゃべって行くだけだが、SF者なので、みんな見方がやや斜め。中身はオフレコ企画なのでSNSではナイショ。
「白井弓子×西島大介対談〜私はあきらめない〜」「ディエンビエンフー」で惚れ込んだ西島さんはSF大会には常連なので、きっと参加するだろうとふんでいた。デビュー前から知っていた白井弓子さんはコミティアの常連ではあるけれど、SF大会は今まで参加されていなかったと思う。が、日本SF大賞をとったからには、きっとSF大会には参加してくれるだろうなあと信じていた。すると、日本のSF大会よりもワールドコンに先に参加してしていた。すごいよ〜 というわけで、私の好きなおふたりをそろって拝見できるプログラムが企画された。このふたりの共通点は、どちらも雑誌「IKKI」に連載していて、途中から単行本書き下ろしに移った(「地下に潜った」という表現を使っていた)ということ。その時の編集さんも交えて、その当時の裏話などもお聞きした。その後、サイン会もあって、白井さんに『イワとニキの新婚旅行』(会場で購入しようと控えていた)にサインをいただいた。西島さんの本は、つい『ディエンビエンフー TRUE END』まで全部買ってしまっていて、当日持ってくるのも忘れた〜(>_<)
 ほか、今年はオープニングに続いて「星雲賞授賞式」があった。星雲賞は事前に発表されていたが、今年は珍しく海外長編部門の作者のピーター・トライアスさんが来日して、直接受賞式に参加した。なんせ、『ユナイティッド・ステイツ・オブ・ジャパン』の作者なので、喜んで来日してくれたのかなあと思ってしまった。
 閉会式では、暗黒星雲賞ほか各賞の受賞に沸き、キョーレツな個性の草野原々さんが星雲賞の日本短編部門につづいて、センス・オブ・ジェンダー賞、暗黒星雲賞のゲスト部門のトリプル受賞をした。「ジュラコン」告知の素晴らしい歌声は、池澤春菜さんが「才能の無駄遣い」と賞賛した。

2017年2月28日 (火)

第37回日本SF大賞受賞! 白井弓子さん『WOMBS(ウームズ)』

 ちょっと時系列は前後するが、2月25日に発表された白井弓子さんの『WOMBS(ウームズ)』の日本SF大賞受賞をお祝いしたい。白井さん、本当におめでとうございます!!
 1巻目が発行された2010年から、ずっとこのブログに感想を書いて応援してきた作品だったが、完結してこんなに華々しい場に出るとは、想像していなかった。(すみません)でも、うれしい!
(ちなみに、1巻 2巻 3巻 4巻 5巻(完結)の感想はこちら)
 候補作に並んでいたのは知っていたけど、マンガでの受賞は大友克洋の『童夢』と萩尾望都の『バルバラ異界』だけだし、作者のネームバリューも雑誌もちょっとマイナーだし、難しいかなあ〜とか思っていたのだった。でも、SFテイストはバッチリで、SFごゝろをうずうずさせてくれる作品には間違いない。
 そして、SFファンダムの方からプロ作家になって受賞する人はいても、マンガ同人誌界からプロになったマンガ家がSF大賞を受賞するのは初めてだろう。これ、きっとCOMITIAのネタになるね! そして、これを機会にSF大会に参加してディーラーズルームにも出展してくれたらうれしいなあ。
 それに、もうひとつ本当によかった、と思うことがある。『WOMBS(ウームズ)』の掲載雑誌「IKKI(イッキ)」は連載途中で休刊になり、3巻目の途中の話から、単行本描き下ろしになったのだ。雑誌は休刊になると別の雑誌に移籍するのもあるが、そのまま途切れてしまう連載も多くある。その中で、単行本描き下ろしで完結させた。継続は力なり! 作者が同人誌で締め切りのない創作をこなしていた経験が活かされたのか。また、発行し続けてくれた編集・出版もすごい。ありがとう、IKKI!

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