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映画・テレビ

2017年12月 9日 (土)

インディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン(IFFJ)2017

 なかなか追いつかないが、淡々と続けることにする。
 
 今年も秋に「インディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン(IFFJ)」が開催された。
昨年と比べると、今年の期間は10月7日(土)から27日(金)、より1週間長い。場所は同じシネ・リーブル梅田。上映本数は16本。期間が長くなってうれしいのだが、日に3本上映で、仕事日は最終の上映時間にもビミョ〜に間に合わない。結局、休日に行ける日を探すのだが、なかなか日が会わず、結局今年は3本しか見られなかった。

『フライング・パンジャーブ』Udta Punjab (2016) 148分
 マサラムービーの定番からみれば、「こんな映画もあるのか」と思わせる新しい展開。パンジャーブ州の麻薬問題を取り上げた映画だが、麻薬漬けのミュージシャン、無知故に愚かだけど果敢に不幸に立ち向かう出稼ぎ少女、正義感の警官、麻薬による健康問題を取り上げる女医という4人の男女のそれぞれの物語が少しずつ絡んでくる複雑なストーリー。このように並べると警官と女医が主人公で悪に立ち向かうのかと思うが、そんなにハナシは単純じゃない。どちらかというとキョーレツなのは、ミュージシャンと出稼ぎ少女の方が、何をやらかすかわからなくて目が離せない。麻薬は深刻な問題だと思うが、主張が前に出ること無くストーリーを楽しませてくれる。

『バドリナートの花嫁』Badrinath Ki Dulhania (2017) 139分
 肩を抜いて観れるラブコメ。主人公の2人、どこかで見た顔と思ったら『スチューデント・オブ・ザ・イヤー』の主人公の2人だった。早く結婚したい青年バドリナートと結婚より仕事を選んだ女性ヴァイデヒ。主な舞台が、デリーとかボンベイのような大都会ではなく、地方都市のジャンシー(思わず地図で確認した。アグラの南、カジュラホとの中間あたり)というところがミソなのかもしれない。

『スルターン』Sultan (2016) 169分
 伝説のレスラー・スルターンにサルマーン・カーン、女子レスラーにアヌシュカ・シャルマで、今年のIFFJのチラシでもいちばんの注目作品。いや、でも、スポ根ものはちょっとなあ……、インドとレスリングってなんか合わないなあ……とか思っていたのだが、杞憂だった。スポ根でもアクションでもなかった。その要素もちょっとはあったが、けっこうな人生ドラマだった。スルターンの栄光と傲慢と後悔と復活、アールファーの女性ゆえに妊娠のためオリンピックを諦めねばならなかった無念さ、単なるスポーツものではないなあ。サルマーン・カーンも、今までみた作品のギラギラしたキャラじゃなくて、アクションはあるけどけっこう落ちついた役どころだなあと思った。

 観たのはこの3作品だが、実は私がいちばん観たかったのは、アミターブ・バッチャンの『サルカール3』。年食った帝王(バッチャン)はとっても迫力がある。こわいぞ。時間休をとって、夜に観に行きたいと思っていたのだが、残念ながら叶わず。ああ、またどこかでやってくれないかなあ。

2017年10月16日 (月)

春の「南インド映画祭」

 かなりカメな記事なのだが、去る4月29日から5月12日に大阪のシネ・ヌーヴォで「南インド映画祭」が開催された。現在、「インディアン・フィルム・フェスティバル・大阪」(IFFJ)が開催されていて第6回を数えるが、その南インド版なのだ。今回が第1回! これからも毎年続けてくれたらいいなあ。
 南インド映画というのは、タミル語(タミルナードゥ州)、テルグ語(アーンドラ・プラディシュ州とテランガーナ州)、マーラーヤラム語(ケララ州)、カンナダ語(カルナータカ州)の映画。本当に日本での上映が少なくて、私もラジニカーントの映画以外は数えるほどしか観ていない。これは楽しみ!……と思っていたのだが、もろにGWを含んでいるため、なかなか行ける日が捻出できない。なんせ、毎年、出勤か東京行きかで終わってしまっているのだ。それにタイムテーブルが、前半は夕方〜夜に2本、後半は昼間2本の上映のため、後半は全くダメだ。そんなこんなだが、なんとか3本観ることができた。

『誰だ!』Yavadu (テルグ語)2014年 166分
 実は、細かなところはすっかり忘れてしまったのだが、こういうときTwitterは強い味方。ツイートを読み返すとなんとなく思い出した。いわゆるバイオレンスアクションもので、主人公(ラームチャラン)がやたらカッコよく、ダンスがうまい。前半はツッコミどころ満載のおバカな映画かと思ったら、後半はまったく別の映画だった。それを強引にくっつけて1本にして、歌もダンスも満載というある意味サービス満点の娯楽映画だった。血糊はわざとピンクっぽいのか?

『ルシア』Lucia(カンナダ語)2013年 137分 
 これは意表を突かれた。こんなおしゃれな映画を観せてもらえるとは思わなかったよ! おしゃれと言っても、主人公は泥だらけで画面は暗いのだが。構成が複雑で、エンターテイメントとは言いにくいけど、面白かった。もうひとつの話題は、クラウドファンディングで資金調達をした初めてのカンナダ映画なんだそうだ。

『テリ〜スパーク〜』 Their(タミル語)2016年 150分
 これは何も考えずに楽しく観られる王道なアクション。でも、けっこう人が死ぬ。童顔のタミルの若大将ヴィジャイが大活躍。そのヴィジャイが普段は子煩悩なパン屋のパパだが、過去は強面の警官というお決まりな役柄。あの『ムトゥ 踊るマハラジャ』のヒロインであるミーナの娘、ベイビーナイニカーがその娘役になっている。とてもかわいい。

2017年3月 6日 (月)

映画「この世界の片隅に」

「この世界の片隅に」2016年11月12日公開 129分
 この映画は不思議な公開のしかたをした。京都でははじめにイオンシネマ桂川で公開。それとは別に、立誠シネマ→みなみ会館→京都シネマと京都の単館上映館がリレー式で上映している。(現在進行形)その途中で、他のロードショー館が相次いで公開を始めた。現在、単館上映館とロードショー館が並行して上映されているが、この現象は今までみたことがない。私の好みでは、立誠シネマでダラ〜っとくつろいで観たかったけど、予定が合わず、みなみ会館(ここも好きだけど)で観て来た。
 こうの史代さんのマンガは何冊か読んだことがあるが、この作品は未読。でも、この映画は、こうのさんのマンガから抜き出たような雰囲気だった。戦前戦後のどかな人々や暮らしと容赦ない現実、それを画面の絵とセリフの行間でまざまざと見せつけている。説明的なセリフがない。すずの出身は広島のどこかとか、すずの嫁ぎ先の様子とか、日常の暮らしを淡々と追うことで読み取っていく。広島産業奨励館界隈の賑わう情景を描くだけで「ああ、ここに原爆が落ちてしまうのだ」と誰もが切なくなる。すずが道に迷った場所が呉の遊郭街だとはどこにも語りがない。でも、後で空襲があって丸焼けになったところに含まれているとわかる。食糧事情や防空壕へ隠れる様子から、戦争がだんだん身近に深刻になっていくことが読み取れる。空襲の不発弾の爆発で姪と自分の右手を無くしてしまう時、あれほど絵を描くのが好きだったすずが、「絵を描けなくなった」と言って嘆くシーンが一言もない。戦争の終盤にはそう言った楽しみを味わうことも、楽しみを無くして嘆くこともできないほど、人々は切羽詰まっていたのだ。「うちはぼんやりしとるけの〜」と言いながら、現実に押しつぶされそうなすずの心が垣間見える。
 主張がない分、観る側の読み取りによって、感想が十人いれば十人とも違うだろう。年代にも性別にも出身地にもよっても違う。そして、後でパンフレットなど読んでも新しいことに気づき、2回に観たら1回目で気づかなかったことを読み取り、他の人の感想を聞いてなるほどと思い、広がりを見せるいい映画だった。

2017年3月 2日 (木)

映画「君の名は。」

 今頃、「君の名は。」の話。公開は2016年8月26日だが、秋は瀬戸芸や維新派で忙しかったし、インド映画も続々上映があったし、「シン・ゴジラ」の方を観たかったので、とても観る余裕がなかったのだった。しかし、京都では、年が明けてもまだロードショー館で公開されている。3月になって、1日1回になってしまったが、まだやっている。息が長い。すごいな〜
 というわけで2月になって、やっと観た。ああ、世間の評判通り、さすがに面白い。作画は丁寧だし、主人公たちはラブリーだし、ストーリーにはいろいろ伏線を張っていて、細かいところにも目配りも効いている。特に、時間のねじれが発覚する瞬間は、「ああ! そうだったのか!!」という感動がある。「呪怨」で時のねじれがあることがわかって「ウッ、これはただのホラー映画だけじゃない!」と感じた時に似ている。
 ただ、ちょっとSF要素はあるけれど、SFとして観たら物足りない。どうして彗星? どうして男女入れ替わり? どうして主人公二人だけが選択された? それが時のねじれに絡むのか? どうして記憶が薄れる? 記憶が消えていく必要があるのか? なんかいろいろもっともらしい説得(大ホラといってもいい)がない。そこらへん、何か「それはそういうお約束なんだから、その設定を受け入れなさい」感がある。その点、この映画はSFじゃなくて、ファンタジーとして観るべきなんだよねと思ってしまう。

2016年12月23日 (金)

映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』

『不思議惑星キン・ザ・ザ』Кин-дза-дза! (1986)ソ連 135分
 これ、タイトルに惚れて行く歳月…… なんとなくいつ頃から知っていたのかは覚えていないが、「ソビエトSF映画祭」(東京で1989年というのがネットで引っかかるのだが、関西は不明、まあ同じ頃?)というのがあった時、観る機会はあったようだが、見損ねた。映画パンフに載っているのだが、その6作品の中、『エバンス博士の沈黙』と『テイル・オブ・ワンダー』の2作品を観た。ソビエトSFといえば『ソラリス』とまず思い浮かべていたが、これを観ていたら変わっていたかも。
 今回、みなみ会館でデジタル・リマスター版の公開があって、観ることができた。いや〜、傑作だ!すごいぞ、「ソ連製超脱力SFムービー」!! ストーリーは不条理で変なのだけど、破綻してるわけではないし、砂漠に変な廃墟系モニュメントがあるキン・ザ・ザ(正確にはキン・ザ・ザ星雲の惑星ブリュク)の造形も決して古さを感じさせず、むしろ寂れた感じが似合っている。あの間の抜けた音楽と、「クー」という挨拶が耳について離れない。

2016年12月15日 (木)

映画『PK』

 『PK』原題もPK (2014) ヒンディー 153分
 監督ラージクマール・ヒラニ、主演アーミル・カーンの『きっと、うまくいく』のタッグによる最新作! 「インド歴代興行収入No.1を樹立」とチラシに書いてあったが、本当に!? この宗教についてけっこう挑発的と言うか、アイロニーに富んでると言うか…… インド人はこんなに宗教に疑問や批判を突きつけても寛容だったのか? どの宗教を信じる人もも「これは信仰に対する侮辱だ!」とは言わなかったのか? それとも、映画の方が宗教より強力なのか? 宗教と国の二重のタブーがあったパキスタンもヒロインの恋人の故郷になってるし。なんかインド人の宗教観のイメージも変わったなあ。この部分がいちばん驚いた。ヒラニ監督、このテーマで成功する映画を作るなんてすごいぞ!!!
 そして、主人公のアーミル・カーン、何も特殊メイクとかしていないのに、その仕草やしゃべり方、目の見張り方、耳のひろげ方、走り方が十分エキセントリックで宇宙人している。さすがだ、すごいなあ〜、ミスター・パーフェクト。ヒロインのアヌシュカ・シャルマは、以前『命ある限り』で見た時は若い元気な女の子って感じだったが、ショートカットが似合う魅力的な女優になった。
 実は、この映画は大阪の試写会が当たった。が、その時はパンフレットがなかったので、京都で公開された時、もう一度観て、パンフレットも手に入れたのだった。

2016年12月14日 (水)

インディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン2016

 今年で第5回になるIFFJは、大阪では10月8日(土)〜10月21日(金)に、今までのシネ・ヌーヴォではなく、シネ・リーブル梅田で開催された。今年は瀬戸芸と維新派を優先にしているので、なかなか日程が厳しい。3回前売り券がせいぜいか。仕事帰りだと、寝てしまいそうな気がする。それより、シネ・リーブルは、コンピュータによる座席指定なので、席がなかったらアウトだ。ギリギリになってしまい、満席なら後ろにパイプ椅子を置いて増設といった融通がきかない。それに梅田の駅から結構歩く。仕事帰りに駆け込んで、あそこまで行って、「満席です」というのは辛いなあ…… と、いろいろ考えて、『プレーム兄貴、お城へ行く』『キ&カ〜彼女と彼〜』『エアリフト〜緊急空輸〜』『私が恋した泥棒』(観た順)の4本を、休日に2本ずつ2日に分けて大阪に通って観た。今回はハズレなく、それぞれの味で面白かった。願わくは、シャー・ルク・カーンの『ファン』も観たかったのだが、どうしても日程が合わなかった。うぐぐ…、残念。
 あと、今年はフェスのパンフレットがなかったのだ。昨年は雑誌「ナマステ・ボリウッド」の最新号がパンフになっていた。どうしたことだろう? 復習するには便利なんだけどなあ。

『プレーム兄貴、お城へ行く』Prem Ratan Dhan Payo  (2015) 164分
 サルマーン・カーンが、庶民の旅芸人と藩王国の王の一人二役をこなし、王女(ソーナム・カプール)と恋に落ちる。家臣の忠誠や兄弟との家族愛なども絡めて、いやに王道なストーリーだなあ、と思ったら昔の映画のリメイクらしい。この回は、劇場到着が10分前になってしまったら、残席2席だった。う〜ん、きわどい。サルマーン人気、すごい! いや、ホント、筋肉質でとても50代には見えないぞ。

『キ&カ〜彼女と彼〜』Ki & Ka (2016) 126分
 仕事バリバリの女性キア(カリーナー・カプール)と主夫志望の男性カビール(アルジュン・カプール)が結婚した。というと、男女役割逆転のコメディかと思うかもしれないが、けっこう奥が深い。夫が主夫であることを職場にはっきり伝えられないキア、カミングアウトしてカビールが「カリスマ主夫」となったことからの軋轢、自分でアレンジした家にこだわるかビール、そこにキアが妊娠か?! キアの母親をめぐる二人の思いのすれ違い……と、次から次へといろいろな危機が訪れる。男女均等、夫婦平等の言葉だけで簡単にハッピーエンドにならないよなあと、考えさせてくれるいい映画だった。

『エアリフト〜緊急空輸〜』Airlift (2016) 126分
 1990年の湾岸戦争の時、イラク軍のクウェート侵攻により逃げ場を失った17万人のインド人脱出の実話をもとに作成された作品。主人公の実業家ランジート(アクシャイ・クマール)は、脱出に貢献した実在の二人を合わせたキャラクターらしい。その妻には、『めぐり逢わせのお弁当』のニムラト・カウル。華々しい美しい映像や激しい戦闘シーンはなく地味ではあるが、次から次に来る危機にどう立ち向かうか、スリリングな展開で目が離せない。こういう場合、国や政府が交渉をし、ヒーローのような人物が救出に来る……わけではない。国の動きは鈍い。ヒーローも現れない。現場の非戦闘員があの手この手を考えてなんとか脱出しようと埃まみれになって考えるわけだ。この名も無い執念が最後の17万人の空輸に繋がる。

『私が恋した泥棒』Monchira (2016) 135分
 今回公開された中で、これだけがベンガル語映画だ。監督はサタジット・レイの息子のサンディーブ・レイ。と言っても作風は違う。もっと明るい。泥棒に入った男を秘書として雇ったり、ちょっとおバカな兄貴の行動もフツーやらないだろ!と突っ込みたくなることもある。コメディーのようで、ちょっと寓話的な不思議な味のする作品だった。

2016年12月12日 (月)

映画上映会「松本雄吉追悼特集」

 維新派座長の松本雄吉さんを偲んで、大阪のシネ・ヌーヴォで2016年11月5日(土)〜18日(金)まで「松本雄吉追悼特集」の上映会が開催された。しかし、これ、14日間で18プログラム、18時からと20時20分からの枠組みで組まれている。なかなか厳しいスケジュールで、1回しか上映されないものも多い。オモテ稼業のシフトとか考えても3回が限度かなあと思って、前売り3回券で見ることにした。すでに舞台でみたものやビデオやDVDの持っているものは除いて、その中から、『特別編集版〜松本雄吉さんと歩く』『足乃裏から冥王まで』『京都鬼市場・千年シアター』の3作を観た。
 『特別編集版〜松本雄吉さんと歩く』 維新派の制作だった高岡茂さんが撮りためてきた記録映画で、舞台やインタビュー以外の取材や海外遠征の時のふだんの松本さんの姿を観る。上映後、その高岡さんと演劇評論家の小堀純さん(プレイガイドジャーナルの人だったのか!)、稲村純さん(建築家、松本さんとは高校時代の美術部の先輩)という3人と、維新派俳優の平野舞さんでのトークショーがあった。古い話がいろいろ出て、「ほ〜、へ〜」だった。この日は、初日でトークショーもあったせいか、20時20分開始に関わらず超満員だった。
 『足乃裏から冥王まで』1979年、維新派がまだ日本維新派だった頃の映像。井筒和生(和幸)監督による1979年冬の天王寺野外音楽堂での公演の記録映画。維新派よりもアングラで、画面も暗くて、話がよくわからず、ドロドロだった。
 『京都鬼市場・千年シアター』 1987年夏に京都五条千本の空地に出現した「鬼市場」。そこに映画『1000年刻みの日時計』を上映するための専用映画館「千年シアター」を建てようという計画。松本雄吉さんが棟梁となって、木枠と土壁の映画館を1ヶ月で作る。みんな寄って創り上げる泥だらけの土木工事は、維新派の野外劇場の原点か。風景や人々の様子が時代を映して、懐かしい。この頃、私はまだ大阪にいたのと、夏の繁忙期だったせいか、こんなイベントがあるのを知らなかった。
 維新派の作った映画館は、3つ。「千年シアター」は1ヶ月で壊され、梅田にあった「シネ・ヌーヴォ梅田」は1年ぐらいでなくなったらしい。(私は結局行ったことがない) この上映会が企画されている「シネ・ヌーヴォ」だけが残っている。シネ・ヌーヴォは海の底のイメージで内装された。(梅田の方は、地中のイメージだったらしい)シネ・ヌーヴォは来年1月、めでたく20周年を迎える。改装のためのクラウドファウンディング(12月26日まで)を行なっていて、私もつい参加してしまった。

2016年10月24日 (月)

映画「シン・ゴジラ」

 公開当初から、私の周りがやたら好評な感想ばかりで、中には「エキストラに参加した」という人までいたり、ふだんSFや特撮を観ないであろう人まで「面白かった」というので、気になっていた。ゴジラやガメラや特撮がとても好き!……というわけではないので、SF大会と瀬戸芸で忙しい夏期の終わりまで「どうしようかな〜」と思っているうちに、1日3回上映になってしまったので、とりあえず行くことにした。ちょうど合う時間帯が4D上映しかなくて、4Dは夫婦50割でもひとり2300円! うむむ……
 んで、観たよ! 未確認生物出現に対する人間側のマシンガントークとピント外れの集団漫才のような会話が好き。次々に来たる危機に、対応する手段を繰り出す政府や自衛隊の攻防は、イメージ的に「日本沈没」のようねと思ったけど、それより数段面白いよ、樋口監督!! それに、陸海空自衛隊全面協力! 装備もいっぱい出てくるし、エンドロールの長いテロップを観て〜! ミリタリーファンにはたまらないだろうなあ。加えて、背景に東日本大震災を彷彿させる要素をちりばめている。ゴジラは、巨大地震であり、動く福島原発なのだ。天災でもあり、生まれからみると人災でもある。ゴジラに血液凝固剤経口投与を行う「ヤシオリ作戦」は誰もが福島原発の冷却に放水を続ける消防隊や自衛隊の様子と重ね合わせただろう。
 いままで、パニック映画になにかイロをつけようとしたら、ヒロインとのラブロマンスや家族愛のようなものでストーリーを盛り上げようとする映画が多かった。でも、この「ゴジラ」はそれをしなかった。そこに成功のカギがある。え? アメリカ側にヒロインっぽいキャラがいたね、確かに。それより、尾頭ヒロミ環境省事前環境局野生生物課長補佐や花森防衛大臣のほうが目立っていたよ。
 しかし、やっぱり4Dって、あってなくてもいい。椅子が揺れたり、空気や霧が噴き出したりしなくてもいいから、2Dで2回観たいよって気分だ。

2016年6月27日 (月)

映画「火の山のマリア」

「火の山のマリア」 2015年 ヴァテマラ/フランス 93分
 ミニシアター券があと1枚あったので、現在上映している中から、「これ」と思うものをカンで選んだ。京都シネマで上映していた火山のふもとの高地に住むマヤ民族の少女を主人公にしたヴァテマラの映画。ヴァテマラといえば中米の小さな国で、以前読んだ旅行記にアンティグアという町に「禅」という安宿があったなあ……と連想するくらいで、あまり予備知識なく観たのだけど、これはとても良かった! 舞台はアンティグアのような町ではなく、火山の麓の田舎だ。淡々と描かれるマヤの貧しい日常の暮らし。あまり表情のない娘マリアとよくしゃべる母親。マリアの妊娠が発覚し、出産直前に毒蛇にかまれ、都会の病院に行く。地元の言葉カルチケル語しか話さない先住民と周囲で交わされるスペイン語の会話。そこに社会のひずみが押しつけがましくなく描かれる。
 パンフレットを買ったら、岩波ホールのエキプ・ド・シネマのパンフだった。解説が詳しく、勉強になる。

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