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2015年2月 8日 (日)

インド映画「ミルカ」

「ミルカ」BHAAG MILKHA BHAAG 153分 ヒンディー語 2013年
 2014年はたくさんのインド映画が上陸した。今年も既にすでに何本か予定されているので、これが一過性のブームにならないように応援したい。そして、今年初めての観るインド映画が、これだ。京都市内で1館であったが、ロードショー館で上映された。観るまでは、「炎のランナー」や「巨人の星」のようなスポ根ものはちょっとなあ……と敬遠気味だったのだが、観ないことには、いいも悪いもわからないと思って、行ってみることにした。が、上映時刻を調べてみたら、封切り3日目で1日3回、1週間分の予定しか書いていないので、「早く行かないと終わってしまうかも」と思って、急いで行ってきた。行ってみたら、私の観た回では観客20人足らず。大丈夫か?!(現在、2週目ですでに1日1回になっているよ!)
 で、結果、やっぱり行ってよかった。たしかに典型的なスポ根ものっぽいシーンもあって、そこはつい笑ってしまうのだけれど、1960年代近辺のインド情勢、シーク教徒の暮らし、ミルカの生き様が活き活きと面白い。インド・パキスタンの分離独立、いままで生活している大地に見えない国境という線が引かれて、すべてがなくなってしまう。この理不尽さ、言葉では語り尽くせない悔しさ、哀しさが、映像で語られる。それでも、生き抜いて、食べ物を確保し、恋をして、時には人生を怠惰にすごす。その時代と人生の細かな描写が、タダのスポ根ものではなくしている。
 ミルカにとって、走ることは、スポーツ以前に生きることの一部なのだ。子ども時代には、走り回ることが遊びだった。分離独立時に村がイスラム教徒に襲われた時は、生きのこるために走った。難民キャンプでは、石炭を盗むために汽車の屋根を駆ける。軍隊に入った時には、1杯の牛乳と雑役免除のために走った。国の代表のジャケットを着たいためにオリンピックの代表を目指した。国家や名誉のためというような抽象的なもののためには走っていない。
 大人のミルカ・シンを演じたファルハーン・アクバル(映画「DON」の監督だったのか!)も役になりきっていたけれど、少年時代を演じた子役ジャプテージ・シンもすごくうまかった。インド映画の子役って達者な子が多いなあ。難民キャンプでミルカとつるむ肝の据わった顔の悪童たちもちょい役なのに印象的。成長したミルカの恋を手助けする子ども達もコメディな役回りで脇役だけど楽しい。その分、今回はロマンス度が低めだった。
 60年代のインドの短距離走競技の様子も細かに興味深い。ミルカがはじめ靴を拷問具のようだと言っていやがったり、自分で足を固定する穴をほってクラウチングスタートをするし、スタート前には宗祖にお祈りをする。スタート合図は映画のカチンコのようだった。

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