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2015年2月

2015年2月17日 (火)

マンガ『インド夫婦茶碗』20巻・『昭和のこども』5巻

『インド夫婦茶碗』 流水りんこ著(ぶんか社)
『昭和のこども』 流水りんこ著(ぶんか社)

 実は、昨年の11月、12月に発行されていたようなのだが、この時期オモテ稼業が忙しかったのか、新刊チェックがダダ漏れで、年明けに購入した。シリーズものはよく感想を書くのを忘れるのだが、流水りんこさんのこのシリーズはずっと買っている。
 『インド夫婦茶碗』では、作者とともに、自分も年を拾っているので、いろいろ納得するところが多々ある。13年で20巻ですか〜、アシタくん受験生なら、今は大学生だね。でも、執筆のペースが落ちないのはさすが。
 『昭和のこども』は消えないケシゴム、草遊び、トイレの恐怖など納得するところも多いけど、ローラースケートリンクや武道館にキッスのコンサートや来日アーティストが来るディスコってのは、東京というお土地柄だなあと思ってしまう。この巻は、こどもの頃というより、りんこさんの青春の想い出がたくさんだった。

2015年2月15日 (日)

書籍『ホビット 決戦のゆくえ 設定画集 ART & DESIGN』

『ホビット 決戦のゆくえ 設定画集 ART & DESIGN』 ダニエル・ファルコナー著(ボーンデジタル)
 この本は、書店ではビニ本になっていて、カンだけで衝動買いしてしまった。映画「ホビット」の3部作のうち、3作目の「決戦のゆくえ」だけの設定画集。しかも4500円の豪華版。湖の町から軍隊の装備まで微に入り細にいる詳細な画集で、特にオークやゴブリンの悪役にページを割いてリキが入っているように見えるのは気のせい? 
 著者表示のダニエル・ファルコナーは、ニュージーランドのコンセプト・デザイン会社のWeta Workshopのデザイナーだが、編集的な立場のようだ。収録されている作品は鉛筆画からCGまで多岐におよび、それぞれにアーティストと所属部門のクレジットが入っている。「3 Foot 7 Ltd アート部門」にコンセプトアートディレクターのアラン・リーやジョン・ハウが属している。他に、「3 Foot 7 Ltd 衣装部門」「Weta Workshop」「Weta Digital」の3部門でクレジットがついているだけでも30人以上いる。しかし、やっぱりアラン・リーやジョン・ハウの鉛筆画はステキ。
 この本は昨年12月に刊行されたばかりなのだが、いきなり「決戦のゆくえ」だけ出たのか? 今まで出ていたのに気がつかなかった?と思って、ネットの方で調べてみたら、このCHRONICLES(クロニクルズ)というシリーズがいままで4冊洋書で出ているが、いずれも未訳で日本語版はなし。なんで5冊目だけ日本語訳が出たのかよくわからん状態。密林では洋書もほぼ同じ価格で購入できる。1〜4冊目もこれから発行されるかなあ。機を逸してしまった感があり、ムリかもしれないけど、ぜひそろえて出版してもらいたい。だが、コアなコレクターなら既に洋書を手に入れているのか?

2015年2月11日 (水)

パラパラブックス『ストロボフライ』

『ストロボフライ』 もうひとつの研究所著 (青幻舎)
 前作を紹介して、ほぼ1年、もうひとつの研究所のパラパラブックスの新作がでた。パラパラマンガは他にもいろいろ出てきたけれど、やっぱりオススメはこのシリーズ。う〜ん、「今回はこうきたか!」こういうのはアイディアが勝負だから、ネタ出しがたいへんだろうなあ。以前よりもあちこちの書店で見かけるようになって、うれしい。青幻舎のHPにはけっこうネタばらしをしているが、いいのか?

2015年2月 9日 (月)

マンガ『ディエンビエンフー』

『ディエンビエンフー』西島大介著 角川書店(ニュータイプ100%コミックス全1巻)
『ディエンビエンフー』西島大介著 小学館(IKKI COMIX 1〜11巻継続中)

 1年ほど前、新古書店でなんとなく角川版を購入して、「これはすごい!」と思って、小学館版を探した。小学館版は既に、10巻近く出ていたので、あちこち探したが、揃いを見つけられなくて、先月やっと揃っていたのを大人買いした。いや、見つけられなかったのは品ぞろいだけの問題ではなく、タイトルをおぼろげしか覚えていなくて、出版社も忘れているようないい加減な状態で探索したせいだ。しかし、新刊書店で購入したのに、天や小口がちょっと黄ばんでいるのはなんだかなあ〜 角川版は『COMIC新現実』に掲載されていたが、休刊で中断。(たしかに終わっていない) 小学館版は設定やストーリーをやや変更して、『IKKI』に掲載されていたが、休刊になって、描き下ろしで刊行中。ぜひ、完結してほしい。
 西島大介は、SFマガジンなどでイラストや短編マンガが掲載されていたけれど、それまではあまり食指が動かなかった。『魔法なんて信じない。でも君は信じる。』は、読んだが、これは西島大介作品だからというわけではなく、エッセイマンガとして興味があったからだ。あの、かわいいキャラクターと、手抜きではないと思っているけれど白い空間がひろがる構図や白黒のはっきりした絵、独特の描き文字など、個性的ではあるけれどちょっと好みとは違うので苦手意識が先に働いたかもしれない。でも、その絵で語られるエキセントリックパラレルワールドは、『地獄の黙示録』でも『ランボー』でも『7月4日に生まれて』でも興味がわかなかったベトナム戦争に俄然のめり込ませてくれた。ベトナムの歴史、インドシナ戦争、ディエンビエンフーの戦いから、アメリカの参戦から撤退までのベトナム戦争でのいろいろな出来事—テト(旧正月)攻勢、フエの市街戦、ソンミ村虐殺……、なぜ面白いと感じるのかというと、きっとアメリカの正義や反戦思想などのプロパガンダがないからだろうなあ。アメリカが発信する悲惨さだけがベトナム戦争じゃない。
 しかし、かわいい絵柄にだまされて読むと、実は血なまぐさく、人があっさりとたくさん死ぬ。それに、いちいち哀しい、つらい、神はどこへいったとかの感情の発露はない。主人公のヒカルの脳天気さ、笑い声しか発しないお姫さま、脇役にもいわゆる道徳的に反応するようなまっとうな精神のキャラクターはいないけど、すべてが狂っているわけではない。このビミョーなバランス。ここらへんの感覚をどう読み取るか、これは、読む人を選びそうな作品だ。オススメするには人を選ばないと。

2015年2月 8日 (日)

インド映画「ミルカ」

「ミルカ」BHAAG MILKHA BHAAG 153分 ヒンディー語 2013年
 2014年はたくさんのインド映画が上陸した。今年も既にすでに何本か予定されているので、これが一過性のブームにならないように応援したい。そして、今年初めての観るインド映画が、これだ。京都市内で1館であったが、ロードショー館で上映された。観るまでは、「炎のランナー」や「巨人の星」のようなスポ根ものはちょっとなあ……と敬遠気味だったのだが、観ないことには、いいも悪いもわからないと思って、行ってみることにした。が、上映時刻を調べてみたら、封切り3日目で1日3回、1週間分の予定しか書いていないので、「早く行かないと終わってしまうかも」と思って、急いで行ってきた。行ってみたら、私の観た回では観客20人足らず。大丈夫か?!(現在、2週目ですでに1日1回になっているよ!)
 で、結果、やっぱり行ってよかった。たしかに典型的なスポ根ものっぽいシーンもあって、そこはつい笑ってしまうのだけれど、1960年代近辺のインド情勢、シーク教徒の暮らし、ミルカの生き様が活き活きと面白い。インド・パキスタンの分離独立、いままで生活している大地に見えない国境という線が引かれて、すべてがなくなってしまう。この理不尽さ、言葉では語り尽くせない悔しさ、哀しさが、映像で語られる。それでも、生き抜いて、食べ物を確保し、恋をして、時には人生を怠惰にすごす。その時代と人生の細かな描写が、タダのスポ根ものではなくしている。
 ミルカにとって、走ることは、スポーツ以前に生きることの一部なのだ。子ども時代には、走り回ることが遊びだった。分離独立時に村がイスラム教徒に襲われた時は、生きのこるために走った。難民キャンプでは、石炭を盗むために汽車の屋根を駆ける。軍隊に入った時には、1杯の牛乳と雑役免除のために走った。国の代表のジャケットを着たいためにオリンピックの代表を目指した。国家や名誉のためというような抽象的なもののためには走っていない。
 大人のミルカ・シンを演じたファルハーン・アクバル(映画「DON」の監督だったのか!)も役になりきっていたけれど、少年時代を演じた子役ジャプテージ・シンもすごくうまかった。インド映画の子役って達者な子が多いなあ。難民キャンプでミルカとつるむ肝の据わった顔の悪童たちもちょい役なのに印象的。成長したミルカの恋を手助けする子ども達もコメディな役回りで脇役だけど楽しい。その分、今回はロマンス度が低めだった。
 60年代のインドの短距離走競技の様子も細かに興味深い。ミルカがはじめ靴を拷問具のようだと言っていやがったり、自分で足を固定する穴をほってクラウチングスタートをするし、スタート前には宗祖にお祈りをする。スタート合図は映画のカチンコのようだった。

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