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2013年6月

2013年6月25日 (火)

演劇『レミング 〜世界の涯まで連れてって〜』

 寺山修司作、松本雄吉演出で6月1日、2日に大阪のシアターBRABA!で上演された演劇、『レミング 〜世界の涯まで連れてって〜』。「維新派」の雄吉さんが演出するのなら行こうかと思ったけれど、春の異動が落ち着かないと行けるかどうかいけなかったので、チケットをとるのが出遅れてしまった。いつもの維新派ならいい席をとろうと最優先で見切り発車をするのだが、今回はそれほどの情熱がわかず、ほぼ1ヶ月前にチケットを確保したので、S席は売り切れ、A席になった。
 維新派は四半世紀にわたるファンだが、実は寺山修司は観たことがない。1970年代に一世を風靡した天井桟敷だが、東京の劇団だったし、その頃私は演劇など観る機会もない田舎のティーンエイジャーだった。映画も観なかったし、脚本も読んでいない。しかし、今回は、「寺山修司没後30年企画」のひとつなのだ。やっぱり観客のメインは寺山ファンかなあ、八嶋智人や常盤貴子などの役者陣のファンもいるかも知れない。地元大阪だから維新派ファンもそこそこいるかも。ファンの志向によって感想もちがってくるかなあと思う演目だった。なので、ゴメン、今回はストーリーのおもしろさはよくわからなかった。脚本は松本雄吉と少年王者館の天野天街となっているので、寺山修司の原作をだいぶかえているのかもしれない。寺山ファンからみた感想はどんなのかなあと興味がある。
 美術は林田裕至、音楽は内橋和久で、舞台の雰囲気はいつもの維新派だった。が、台詞のイントネーションは標準語なのがちょっと違和感。シアターBRABA!は今までいったことがない劇場だったが、入り口でオペラグラスを販売しているほど大きな劇場だったのでびっくりした。たしかに今回の席は2階席の後ろから2番目だったので、オペラグラスがあった方が役者の表情がよく見えただろうが、周辺で持参している人はみかけなかった。今回は舞台が俯瞰で全体が見えたので、役者の配置や動きが一望できたのがちょっと新鮮だった。

2013年6月21日 (金)

「ボリウッド4」その(5) 『きっと、うまくいく』

 「ボリウッド4」の前述の3作品は同時公開だったが、やや遅れて最後の1作『きっと、うまくいく』(3idiots)が公開された。2009年作品、170分。ボリウッド俳優トップの「3カーン」のひとりアーミル・カーン主演の作品だが、私は今までアーミル・カーンの作品を観たことがなかったので、これが初対面。エンジニアを目指す理系くんが集う有名大学での笑いあり涙ありのキャンパスライフ。そこに、現代インドの成績主義の教育の問題やそれぞれの家や家族を背負った人生について、笑わせて押しつけがましくなく、考えさせる。いちおう学長の娘で女医の卵のヒロイン(カリーナ・カプール)も出てくるが、友情がメインでロマンス度はかなり低い。原題の『3idiots』は「3バカ」という意味だが、日本語タイトルは、アーミル演じる主人公のランチョー困難に立ち向かうときにつぶやく「Aal izz well」(きっとうまくいく)による。作中の歌のフレーズにもでてくるので、口についてしまう。
 この作品、さりげなく演出がうまい。ランチョーが登場して先輩をやっつけるシーンで変人&天才的理系くんの性格を台詞なく表しているし、それが10年後のシーンの伏線にもなっている。学友の挫折した小型飛行器具を完成させて、その搭載カメラが映し出すのが、その学友の首つりをした部屋の様子、さらにその自殺が「3バカ」にひとりやヒロインの兄の行動に重なる。説明っぽくなく演出で、笑いのオブラートでつつんで、けっこうシビアなインドの現実も含まれ、いろいろな含みを持たせている。ストーリーはその学生生活と、10年後の再会からランチョーが卒業後消息を絶った秘密が明かされるまでが平行して進行し、かなり凝っている。おすすめ! インド映画にしてはめずらしく、上映前後から日本のメディアでも紹介されて、評判もいいようだ。うれしいなあ。
 しかし、アーミル・カーン、44歳にして大学生を演じて、ちっとも不自然じゃない。ほんとに大学生にみえる。これもすごい!

2013年6月19日 (水)

「ボリウッド4」その(4) 『命ある限り』

 今回の「ボリウッド4」はどれもこれもそれぞれに面白い。
 『命ある限り』(JAB TAK HAI JAAN)も2012年の新作で175分。昔はストリート・ミュージシャンで、爆弾処理のエキスパートのサマル少佐にシャー・ルク・カーン、金持ちの一人娘で敬虔なキリスト教徒のヒロインにカトリーナ・カイフ、頑なな少佐に切り込むおきゃんな新人ディレクターにアヌシュカ・シャルマ。シャー・ルクは相変わらずカッコイイし、『タイガー』にも出ていたカトリーナ・カイフは相変わらずスタイルがいいが、狂言回しのアヌシュカ・シャルマがなかなかいい味をだしていた。恋愛対象としてはまったく歯が立たないが、ヒロインと対照的な元気な現代っ子の雰囲気で話をひっぱっていた。
 この映画の最初に、ヤシュ・チョプラ監督への献辞があり、エンディングにも監督の撮影の様子が流れてる。この映画の公開日2012年11月13日の直前、10月21日に急死してしまったのだ。享年80歳。この作品を最後に監督業からの引退を発表していた。私は知らなかった、というよりあまり意識していなかったが、ヤシュ・チョプラ監督は、インド映画のラブロマンスのスタイルを確立したインドではだれでも知っている国民的な大監督なのだった。古くはアミターブ・バッチャンの『黒いダイヤ』(1979年作品)や、プロデュース作品に『DDLJラブゲット作戦』は、ああ、観た観た。けっこうインド映画はみてるつもりだったのに、監督まで気がまわらなかったのがお恥ずかしい限りである。でも、この映画は単なるラブロマンスだけでなく、親子の関係とか信仰の問題とかも含まれていて盛りだくさん。2度の交通事故で記憶を失うというのはちょっと出来すぎているような気がするが、まあ、そこは目をつぶって。
 で、この映画でビックリしたのは、初めてインド映画でまっとうなキスシーンとベッドシーンをみた! 恋愛表現はかなり厳しいと聞いていたので、これは驚いた!! そして、そんな常識を破ったのが若手ではなく、大御所だということも。ボリウッドもこうしてかわっていくのねえ。

2013年6月18日 (火)

「ボリウッド4」その(3) 『闇の帝王DON ベルリン強奪作戦』

 ああ、シリーズ記事の途中で2週間以上沈没してしまった。ボリウッドはあと、3回続きがある。

 さて、引き続き、日を変えて、『闇の帝王DON ベルリン強奪作戦』と『命ある限り』を連チャンで観た。さすがにおしりが痛かった。『闇の帝王DON ベルリン強奪作戦』(DON2)は、2011年とこれまたわりと新しい。148分。ルパン3世のようなワルだけどカッコイイ主人公はシャー・ルク・カーン、銭形警部の孫のようなヒロインの若き警察官にプリアンカ・チョプラ、峰不二子の役まわりにはララ・ダッタ。女優ふたりは2000年のミス・ワールドとミス・ユニバース優勝者であり、タイプは違うが美人揃い。
 この映画は、原題に「DON2」とあるように、前作がある。前作「DON」は2008年に同じシネマート心斎橋で観た。でも、あれはあれ、これはこれ。前作を観ていなくても、内容をすっかり忘れてしまっていても全然大丈夫。邦題をつけた人もそう思っているのだろう。が、ベルリン強奪作戦ってちょっとヘンだよ。ベルリンを強奪するわけでなく、ユーロ札の原版を強奪するのだから。それに前作とはずいぶん雰囲気がちがう。前作はシャー・ルクがそっくりさんなワルと田舎者の青年の二役をやっていて、ちょっとお笑いなところもあったが、今回はドンのカッコよさを全面に出している。
 さて、この映画がちがうなあと思ったのは、サリーやクルターといった衣装や、インド国内の風景という泥臭い部分が一切出てこない。世界各国を舞台にして、とても無国籍風。インドが得意なCG(コンピュータ・グラフィックス)も満載。でも、配役はインド人の濃い顔だし、ヒンディー語をしゃべっているのがやっぱりインド。

2013年6月 5日 (水)

「ボリウッド4」その(2) 『タイガー 伝説のスパイ』

 3作品のうち、初めに観たのは、この『タイガー 伝説のスパイ』(EK THA TIGER)。主演サルマーン・カーン、ヒロインにカトリーナ・カイフ、2012年の新作で132分。コードネーム・タイガーはインド諜報局RAWの敏腕スパイ、ヒロインのゾヤはパキスタンのISIのスパイというロミジュリ的なアクションもの。もう公開が終わったからネタバレOKということでちょっと言ってしまうが、この設定をきいただけで、インドとパキスタンは宗教上の対立もあって、インドは善・パキスタンは悪で、恋人たちは引き裂かれてどっちかが死ぬんだろうなあと思ってしまった私は古かった!!! ちがうのよ! そう、このラストに私はいちばんビックリした。エンターテイメントのオブラートで覆っているけれど、インドでこういうメッセージが出せるようになったのか。これ、パキスタンでも上映されているのかなあ。
 サルマーン・カーンは、昔『カランとアルジュン』で観たことがある。その映画ではシャー・ルク・カーンとWヒーローしていたが、シャー・ルクがベタベタにインドぽくって、サルマーンはシュワルツネイガーをちょっと細身にしたような面立ちだった。しばらくぶりにみたサルマーンは、ずいぶん濃くなって、「インドのランボー」といわれるほどムキムキのマッチョになっていた。ダンスシーンはちょっと重量感がある。ヒロインのカトリーナ・カイフは初めてみたが、インドの女優さんもずいぶんヨーロッパ的なかんじになったなあ。背がたかくて、スタイルがよくて、モデルみたい。ダンスもアクションもこなす。露出度の多いサリー以外の服も似合う。

2013年6月 4日 (火)

「ボリウッド4」その(1)『サニー・フランシスのボリウッド講座』から始まる

 4月の『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』 に続いて、5月4日〜17日の2週間に、「ボリウッド4」のうちの3作品『タイガー 伝説のスパイ』、『闇の帝王DON ベルリン強奪作戦』、『命ある限り』が公開された。しかし、仕事のスケジュールと前半の休みは東京遠征に使ってしまったので、行ける日がとてもタイトになってしまった。京都・大阪・神戸のどの映画館も行けるのだが、上映回数が少ないので、組み合わせがむつかしい。京都みなみ会館は1日1作品を日替わりで上映、大阪のシネマート心斎橋は3作品を1日⒈回ずつ順番を入れ替えて上映している。効率を考えて、結局大阪で観ることにした。おまけに、大阪のほうは5月11日に『サニー・フランシスのボリウッド講座』もあるのをネットで見つけたので、それも申し込んでみた。

 3作品を観る前に、まず『サニー・フランシスのボリウッド講座』に行ってきた。単にタイムスケジュール的にそうなってしまっただけなのだが、結果的にひさしぶりのマサラムービー気分を盛り上げてくれてとてもよかった。関西弁が堪能な神戸在住のサニー・フランシスさんが、マサラムービーとその他インドネタをついてしゃべりまくるのだが、来日したばかりの昔の話などは私がインドに惚れだした頃と重なって、ちょっと懐かしくておもしろい。大阪らしくツッコミもいれて、早口でとてもゆかいな人だ。1986年来日というから在日も長く、インドも日本もわかってらっしゃるようだ。3カーンといわれる、シャー・ルク・カーン、サルマーン・カーン、アーミル・カーンと同じお年らしい。会費300円でチャイと小さなお菓子付きで、あとでプレゼントの抽選もあって、「きっと、うまくいく」の監督ラージクマル・ヒラニのサイン入り映画パンフレットが当たった。すごいお得感。で、このパンフレットは、ボリウッド4の4作品をまとめて1冊にしていて、中味もとても充実していた。

2013年6月 3日 (月)

古代墓と戦跡:吉見百穴(よしみひゃくあな)

 5月の東京遠征のもうひとつのおまけ「吉見百穴」(よしみひゃくあな)
これも、『ニッポン地下観光ガイド』(2008年、アスペクト刊)に載っていて、事前にアクセスを調べようとしたが、役に立つのは埼玉県比企郡吉見町のホームページだけ。というか、どうもここも電車やバスでいくところではなく、車でみなさん出かけるようなのだ。しかし、電車で1時間、その後のバスで45分ぐらいだが、バスはJRと東武東上線の駅をつなげているバス路線の途中にあり、1時間に2〜3本あるので、大谷資料館よりは便利なところにある。が、駅やバス停になにも案内がない。駐車場もそこそこ空いていた。中はそんなに広くないので、賑わっていたかと思うが、なんかほとんど地元の人っぽかった。ゴールデンウィーク中なのに、とてものどかだ。
 さて、この「吉見百穴」は名前の通り岩肌にボコボコ穴が開いている異様さが目立つのだが、これは約1300年前の古墳時代終末期の横穴墓群で、その地下には戦時中の軍需工場跡のデカイ穴が縦横に貫かれているのだ。国の天然記念物に指定されている「ヒカリゴケ」が生息している場所もある。暗闇で緑色に光っているのだが、見ることができるのは、1箇所の穴だけ。敷地内に埋蔵文化センターがあり、古代の歴史を紹介しているし、勾玉や埴輪づくりを体験する部屋もある。あまり資料がなかったので、入り口横の資料展示館でいろいろ吉見町の案内をもらってきてしまった。町役場が発行している『吉見の百穴』という冊子(300円)は、とても分かりやすくマジメで、学校の社会見学のような資料だった。この冊子によると、百穴の玄室は8種に型を分けることができるらしい。そして個人の墓ではなく家族墓だったようだ。
 古代の墓も戦時中の工場跡もいまは中には何もなく、岩肌が穿たれているだけなのだが、その経歴のせいか、ネットでは心霊スポットとして紹介されていたりもする。おまけに、「仮面ライダー」にも登場し、ショッカーの秘密基地になっていたのだった。

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2013年6月 2日 (日)

地下の巨大空間:大谷(おおや)資料館

 私がこの「大谷(おおや)資料館」を知ったのは、『ニッポン地下観光ガイド』(2008年、アスペクト刊)という本だったのだが、そこでは「大谷石地下採掘場跡」という名称で紹介されていた。栃木県宇都宮市で、東京から電車で約2時間、さらにバスで30分……「ちょっと遠いなあ」と逡巡していたら、2011年に東日本大震災がおこって、しばらく閉館になってしまった。今回の東京行きのおまけを探していたら、この4月に再開されるという情報があったので、行けるうちにと行ってみることにした。最近はインターネットでいろいろ調べられるからありがたい。

 天候にも恵まれ、JR宇都宮駅に着いたら、餃子だらけだった。昼時だったので、あちこちの店で行列ができている。そんなにみんなギョーザが好きなのか! しかし、1時間に1本しかないバスの時間が25分後に迫っていたので、手早く駅前のマクドで済ませる。ギョーザはまたあとで。
 バスにも何人か観光客が乗っていたが、みんなが座れて空席があるくらいにすいていた。あまり有名じゃないのかと思ったら、みんな車でやって来ているのだ。おおざっぱに平地にしたような広い駐車場は賑わっていた。バス停に着く少し前から、街中から景色がガラっとかわって、切り立った岩肌のみえる山がならぶ。おお、雰囲気満点! バス停から大谷資料館までしばらく歩く。大谷資料館は、地下採掘場跡と採掘の歴史の資料展示室があるが、なんといってもこの採掘場跡……広い! 思った以上にとても広い! 天井も高いから立体的に広い!! 鉱山跡ってわりと狭い穴だが、採掘場跡は垂直の壁が見上げるように切り立っている。広さ2万平方メートル、深さ平均30メートルと数字で言われてもピンと来ないが、入ってみると実感できる。通路には明かりが灯しているが、シンッ……としている薄暗い空間がいい。
 大谷石はフランク・ロイド・ライト設計の旧帝国ホテルに使用されたということで有名なのらしい。採掘跡入り口に、比較してさわれる石があったが、主に白っぽい色で、持ってみると花崗岩や大理石より軽い。おみやげには大谷石をつかった小物(大物もあるが)がならんでいた。

 その後、ひとつ前のバス停「大谷観音」で何人か降りていったので、なにかあるのだろうと、歩いて戻ってみた。日本最古の石仏(平安時代)のある「大谷観音」があって、これがまたよかった。石仏は立像ではなく、石壁に彫られていたのだが、摩耗具合がなかなかステキ。岩に包まれるように立っているお堂もいい。知らなかった分、得した気分だ。その横には京都の霊山観音のようなどでかい平和観音もあったが、これは戦後のもの。おまけとして、「大谷観音」のバス停の向かいには、廃墟になった大型レストランの建物もあり、思わず写真をパチリ。似たような人がいるのか、「私有地につき立ち入り禁止」という札が周囲に貼られていた。

 バスで宇都宮駅に帰ってきた後、予定どおりギョーザを食べて帰ってきた。
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