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2011年6月 6日 (月)

マンガ『サバイバル』

『サバイバル』 さいとうたかを (リイド社)
 東日本大震災がおこって以来、気になってるマンガがあった。それが、この作品。
 実は、これはもうずっと昔、カネのない学生の頃で、コミックスがビニ本になっていなかったのんびりした時代に、途中まで本屋で立ち読みをしていた。が、兵隊がでてきたあたりで、なんらかの事情(はるか昔なので忘れたが、完結していなかったか、引っ越しをしたのか?)で中断して、あとどうなったのか、ずっと気になっていた。だが、絵的には好きな絵ではないし、自分の手元に置こうという気にはなれなかった。地球規模の大地震が起こって、その時洞窟探検に出かけていた主人公のサトル少年(13歳〜終わるあたりでは16歳ぐらい?)が一人生き残る。あちこちに少しづつ人間が生き残っているが、国は機能せず、文明は崩壊し、救いの手は来ない。荒れる自然のなかで生き残る術を少しずつ獲得し、家族に再会しようと旅を続ける。
 今回の地震で一念発起して、図書館で借りて読んだ。読んだのは平成8年〜12年発行のリイド社のワイド版全6巻。もうボロボロで、ページが欠けているところもあるが、まあストーリーの読み込みにはまず大丈夫。初出は少年サンデー昭和51年〜55年。全部読み切ってみると、どうも以前読んだのは全6巻のうちの3巻目あたりまでだ。最後まで読み切ってみると、ちょっとがっかり。実は、ラストになにかストーリーにあっというどんでん返しがあったり、重大な秘密が明かされたりするのかと期待していたのだが、何もなかった。ず〜っと、ロードムービーのように、自然災害の危機や出逢う人間とのエピソードが重なっていくだけなのだ。ああ、SFじゃなかったのね。単なるパニックマンガだったんだわ。私の期待の仕方が間違っていのだ、すまん。
 だが、その繰り返す危機また危機はスリリングでついページをめくってしまう。サトル少年も最後あたりにはずいぶんたくましくなっている。フツウの子ども以上にいろいろな予備知識はもっている気がするが、失敗し、落胆し、試行錯誤してサバイバル術を獲得していく様子はハラハラしながらもおもしろい。あとでネットをみてみると、なんせ出版が古いので、「これは正しい知識ではない」ということもあるようだが、そこは割り引いても、文明の利器を失った場合、どうやって水や食料を確保し、危険を察知するかは大変参考になる。だが、後半になって、だんだん人間との関わりが増えてくると、自然よりも人間のほうが恐ろしいのだとヒシヒシ感じるようになった。どこからも救いの手がさしのべられない状況は、そこまで人間を残酷にして絶望させるものものか。今回の被災者の方には申し訳ないが、自然災害で死ぬのなら「しかたないな」と思うが、人間同士の生存競争やエゴの殺し合いで死ぬのは「死んでも死にきれない理不尽さ」を感じる。そういう意味では、大災害であっても、今回の震災では、救いの手が世界中からさしのべられている。被災者の方も決して絶望はしないでほしい。

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