『小松左京マガジン』第39巻
順調に定期刊行されている『小松左京マガジン』も39巻目。次の40巻目は小松先生の傘寿特集号とのことだ。ちょっと前に喜寿の話題があったようなに感じるのに、はやいものだ。
さて、この『小松左京マガジン』は、半分同人誌っぽい少部数誌(だと思うのだが)にしては、執筆者のメンツがいやに豪華。(巻末の会員名簿にも錚々たる名前が並んでいる) 今号にも高齋正、豊田有恒、田中光二等、ベテラン作家各氏も文章を書いている。個人的にファンな下村健寿さんも毎回ディープな話題でおもしろい。
その方々をさしおいて(といっては何だが)、今回は若手(だと思う)の青木豊さんの『世界の果てで「はやぶさ」と迎えてきました』をいちばん興味深く読んだ。青木さん、「小松左京研究会」の一員ではあるが、特に組織から派遣というわけではなく、個人旅行でオーストラリアのウーメラ砂漠まで「はやぶさ」を迎えに行ったのだ。すごい、すごい! こういうときのSF者のネットワークと行動力ってすばらしい。mixiの「はやぶさコミュニティ」の人も行っていたらしい。さらに現地に行ってみると、作家の野尻抱介さんや、こういうネタでは形容詞のいらない松浦晋也さん、国立天文台の渡部潤一さんと名だたるみなさんが勢揃い。
一般人もまきこんで、日本中を感動させた「はやぶさ」の帰還だが、やはりSF者の入れ込み具合はひと味ちがっている。
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