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2009年12月21日 (月)

マンガ『魔法なんて信じない。でも君は信じる。』

 『魔法なんて信じない。でも君は信じる。』西島大介著(太田出版)
 2007年、著者のマンガ原稿が67ページが紛失!!! その顛末を、当人のマンガと大谷能生の論考でまとめられている。
 今でこそ、デジタル原稿でデータ入稿という手段もあるが、マンガ原稿はほとんど手描きの1点モノだ。コピーをとっていようが、原画の代替にはならない。最近では『金色のガッシュ』の作者が出版社に損害賠償を求めた事件は新聞にも載って記憶に新しいが、その1年前にこのような紛失事件があったなんて知らなかった。原稿紛失自体は今にはじまったことではなく、表にでないだけで面々とあったことなのだろうと思う。萩尾望都サマの『あそび玉』だって、原稿が見つからず、再録にあたっては雑誌原稿からおこしている。
 西島さんの場合、ちょっと状況は特殊だ。作品発表前であり、描き下ろし単行本用の原稿なのだ。単行本の発行前に、先に完成して出版社にわたしていた原稿の手直しで送り返してもらった際、その過程で原稿は忽然となくなった。西島さんのマンガをみると、出版社にとっても不可抗力であり、必死で探している様子が描かれているが、本当か? 担当さんがアルバイトに頼んだが、そのあとがわからない、伝票もないってどうよ? 西島さんがそこらへんは追求していないので何ともいえないし、基本的に西島さんは「いい人」なんだなあ。このような事件が起こった場合、マンガ家が個人で出版社という会社と対峙しなければならない。(まあ、弁護士をやとうという手もあるが、やっぱりカネがかかる) 出版社はいろいろな経験値もあるし海千山千の人材もいるだろうが、作家のほうはそういった交渉は素人でやはり立場が弱くなる。作家の方が明らかに分が悪い。西島さんも慣れないまま、がんばっている。
 交渉の顛末など興味深く読めたが、イマイチすっきりしない。結局「こうだった」という過程を説明することで終わっている。おまけに悪いけど、文章部分を書いている大谷能生さんはあまりマンガやマンガ出版界に詳しくないようで、ツッコミが足りない。論考が論考になっていない気がする。まあ、でも、このような本にするということでの問題提起もあるということで。

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