2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ

« 「小松左京マガジン 第33号」 | トップページ | 「やなぎみわ 婆々娘々!(ポーポーニャンニャン)」 »

2009年7月 9日 (木)

小説『ハーモニー』

 また、間があいてしまった。オモテ稼業で従来からの繁忙に加えて、ウツな事態もあって、ちょっとだいぶハードだった。やだねえ。

 それはそうと、『虐殺器官』に続いて伊藤計劃を読んだ。
 『ハーモニー』 伊藤計劃著(早川書房)
 これは、2008年12月に出版された長編第2作目になる。(その間にゲーム小説を1作書いているが)
それは、作者が亡くなる4ヶ月前になる。亡くなってから、SFマガジンの特集やネット上のブログで作者に関する記事を読んだり、You Tubeで話してる姿をみた。生きているときは名前しかしらなかったのに。しゃべっている姿をみて、「ああ、もうこの人はいないのか」と思うと、やるせない想いになる。
 ガンで亡くなった作者の描いた世界は、あらゆる病気が消滅した、健康第一を価値観とする福祉厚生社会。作品を読む前に作者の訃報関連の記事を漁ったので、その世界はアンチ・ユートピアではあるけれど、病気に殺されたくなかった(であろう)作者の願いも映し出されているようで、複雑な想いがよぎる。
 だが、その世界には魅力的な設定がいっぱいだ。ほとんどの人類は体内に埋め込んだWatchMeという医療分子に護られ、「国」よりも小さな単位の「生府(せいふ)」という高度医療社会の中で生きていく。その発端にあるのは、人類が滅びかけた〈大災禍(ザ・メイルストロム)〉。「生府」に属さない外の世界では紛争がつづき、死が隣り合わせにある。
 主人公は、13年前世界に抵抗するために自殺を図った3人の少女の一人、霧慧トァン。死にさそった御冷ミァハの影を追って、物語が進む。
 おもしろいけど、読むのにけっこう時間がかかる。そして行き着く見事なラスト。ゆっくり噛みしめて読みたい1冊だ。

« 「小松左京マガジン 第33号」 | トップページ | 「やなぎみわ 婆々娘々!(ポーポーニャンニャン)」 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/125914/45585440

この記事へのトラックバック一覧です: 小説『ハーモニー』:

« 「小松左京マガジン 第33号」 | トップページ | 「やなぎみわ 婆々娘々!(ポーポーニャンニャン)」 »