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2009年7月

2009年7月23日 (木)

映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』

 意外と人が入っているようで、興行的にもまずまずみたいなエヴァの映画版第2作。なんせ、TVも旧映画版も、最後で絵も話も破綻して苦い目をみているので、つい警戒してしまう。
 今回は、サトル(高2)の期末試験の最終日が、私の休日にあたり、且つレディースディだったので、リクエストに応えて連れていってやることにした。(いっしょに行けば、映画代もパンフも飲み物代もぜんぶこっちが持ってくれると思っているセコいやつである) まあ、二人して、「前売券買って、絶対観るぞ〜!」というような熱い情熱はあまり持ち合わせていなかったのである。
 約2時間(108分)の作品で、絵の方は、第1作の『序』と同等のレベルを維持していて満足。エヴァがどうも巨神兵に見えてしまうが、細かいところもいろいろ凝っていて、動きがすばらしい。やっぱりアニメは動きだねえ。ストーリーの方は、ちょっと詰め込みすぎの感があったが、それより「けっこう変えたなあ」といのがいちばんの感想。あまり細かくいうと観ていない人のおたのしみが減るので節制するが、TV版にない展開のアスカはどうなる? イッちゃってる新キャラ・マリのこれからの活躍は? カヲルくんのイミシンなチョイ出しは次作に期待していいんか? 今回はエンドロールの後に次作『Q』(序破急の「急」の当て字ね)の予告があった。今度こそ、最後に納得いく作品に仕上げてねえ!!

2009年7月21日 (火)

「やなぎみわ 婆々娘々!(ポーポーニャンニャン)」

 4月からオモテ稼業が延々繁忙状態で、10時まで残業、家に帰るのが日付のかわる寸前ということがしばしばで、寄る年波で疲労が回復しない。昨年度から1時間単位の時間休がとれるようになったので、目をさらのようにしてローテーション表をにらんで、とれそうな枠をさがしている。
 
 んでもって、その時間休をとって、国立国際美術館の「やなぎみわ 婆々娘々!(ポーポーニャンニャン)」(6月20日〜9月23日)に行ってきた。「やなぎみわ」といっても、それほど大メジャーじゃないけれど、今注目の美術作家だ。でも、私が知ったのもそんなに昔ではなく、さわやか革命さんのブログで2005年に東京で行われた美術展の記事を読んだとき、はじめて名前を覚えた。なんかちょっとヘンそう……。それに、その美術展のチラシが、黒いテントをかぶり手足だけ出して立っている女の写真だった。これは印象がキョーレツ! というかモロ好み。しかし、それまで全く知らなかったので、そのために東京まで行くという情熱も持てなかった。
 4年を経て、そのやなぎみわの美術展が、関西で開かれた。が、そのプロフィールをみると、京都市立芸大出身で、京都在住の人だった。なんだ、関西の人だったのか。そして、今年のヴェネチア・ビエンナーレで日本館の代表として出品されているという。ヴェネチア・ビエンナーレというと、2004年にあのコミックマーケットが日本のおたく文化の代表として出品したイベントだ。なかなかユニークなイベントのようだ。(それとも、日本館がヘンなのか)
 さて、開通してもなかなか乗らなかった京阪電車中之島線に初めて乗って、国立国際美術館にいくと、えらく人出が多かった。……といっても、ほとんどが同時開催している「ルーブル美術展」の方のお客のようだった。ルーブルの方が、メイン会場で広くて料金も高い。私は会議の後で、昼食も食べたし、二つも美術展をハシゴしたら寝てしまいそうだったので、やなぎみわの展示だけにしぼった。この2つの展示って食い合わせが悪そうだし。
 展示室は3つに分かれていて、「マイ・グランドマザー」シリーズ、「フェアリーテイル」シリーズ、「ウインドスウェプト・ウィメン」シリーズに分かれている。写真作品が主だが、映像があったり、暗い通路があったり、4M×3Mの写真立てが林立していたりしてフツーじゃない。それに写真といっても、よく想像するような、情景や人物をそのまま撮しているものではない。その写真は創られた世界だ。ストーリーがあって、そのシーンが創られる。異世界に導かれる。齢をふった老婆のしわのある顔や筋張った手が魅力的なこと! 寓話をこれほどグロテスクに解釈できるなんてすばらしい! 巨乳やたれ乳を振り乱して踊る女たちの迫力もすごい! 作品なのにはちょっと私も共感するようなマンガ的な発想があるけれど、これは同じようなマンガ世代ってことかな? ともかく、繁忙にメゲず、「エイヤッ!」と行ってよかった。

2009年7月 9日 (木)

小説『ハーモニー』

 また、間があいてしまった。オモテ稼業で従来からの繁忙に加えて、ウツな事態もあって、ちょっとだいぶハードだった。やだねえ。

 それはそうと、『虐殺器官』に続いて伊藤計劃を読んだ。
 『ハーモニー』 伊藤計劃著(早川書房)
 これは、2008年12月に出版された長編第2作目になる。(その間にゲーム小説を1作書いているが)
それは、作者が亡くなる4ヶ月前になる。亡くなってから、SFマガジンの特集やネット上のブログで作者に関する記事を読んだり、You Tubeで話してる姿をみた。生きているときは名前しかしらなかったのに。しゃべっている姿をみて、「ああ、もうこの人はいないのか」と思うと、やるせない想いになる。
 ガンで亡くなった作者の描いた世界は、あらゆる病気が消滅した、健康第一を価値観とする福祉厚生社会。作品を読む前に作者の訃報関連の記事を漁ったので、その世界はアンチ・ユートピアではあるけれど、病気に殺されたくなかった(であろう)作者の願いも映し出されているようで、複雑な想いがよぎる。
 だが、その世界には魅力的な設定がいっぱいだ。ほとんどの人類は体内に埋め込んだWatchMeという医療分子に護られ、「国」よりも小さな単位の「生府(せいふ)」という高度医療社会の中で生きていく。その発端にあるのは、人類が滅びかけた〈大災禍(ザ・メイルストロム)〉。「生府」に属さない外の世界では紛争がつづき、死が隣り合わせにある。
 主人公は、13年前世界に抵抗するために自殺を図った3人の少女の一人、霧慧トァン。死にさそった御冷ミァハの影を追って、物語が進む。
 おもしろいけど、読むのにけっこう時間がかかる。そして行き着く見事なラスト。ゆっくり噛みしめて読みたい1冊だ。

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