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2009年5月21日 (木)

映画『スラムドッグ$ミリオネア』

 他の記事と順番は前後するが、書きたかったので、先に書くことにする。
 私は原作に出逢うほうが早くて、原作の『ぼくと1ルピーの神様』(ヴィカス・スワラップ著 ランダムハウス講談社刊)はブログにも書いたがとてもおもしろかった。その本の帯にたしかに「映画化決定!」とわりと小さく書いてあったが、「きっと朝日シネマかみなみ会館でやるような単館ロードショーだろう」と思って、アカデミー賞のニュースが出るまですっかり忘れていた。
 アカデミー賞のニュースでは『おくりびと』と『つみきのいえ』に注目が集まり、8部門受賞したにかかわらず、ほとんどタイトルしか紹介されていなかったので、私もはじめ気がつかなかった。が、「ミリオネア」と「インドのスラムを舞台にした」という説明があったので、もしかしたらと思った。そこでネットで調べてみたが、ニュースが出た当初『ぼくと1ルピーの神様』が原作だとはどこにも書いていないので、「まずまちがいないだろう」と思いながら確信が得られなかった。(しばらくして、ブログでポチポチと本と映画をからめた感想がでてきた)
 しかし、この映画はインドが舞台となっているけれど、インド映画ではなくイギリス映画で、監督もイギリス人である。いちおう前売券は買ったけれど、観るまでは正直あまり期待をしていなかった。どうしても、欧米の人がアジアを描くと、そのエキゾチズムというか雰囲気だけの「借りもの」のようにみえてしまうことがよくある。そんなかんじだとイヤだなと思っていたのだ。

 アカデミー賞作品だから公開当初は混むだろうと思って、5月半ばに観に行った。
結果……、すみません、と〜〜ってもよかったです! ぜひ、観ましょう!!
マサラムービーに負けないほど、マサラムービーのツボを心得ていて、それでいてスラムの問題を描く社会性もある。さすが、宗主国イギリス!(そういうホメ方はいけないか?)ブレがない。これを観ていると、『サラーム・ボンベイ』などのミーラー・ナイール監督の方がインド人でありながら、西洋的で、社会問題の提起がストレートにオモテにでている。(この人の作品はそれでひとつのスタイルなのでいいんだけど) 
 イギリス人の監督ダニー・ボイルのこの作品の方が、マサラムービーのお楽しみが楽しめる。ちゃんと大御所のラフマーンの音楽を当て、若かりし頃のアミターブ・バッチャンのカットに思わず「キャ〜」と言いそうになった(^_^;)(余談だが、インドでの「ミリオネア」の初代司会者は彼だったらしい) また、アニル・カプールがクイズの司会者役をしているが、『ミスター・インディア』の時は主役といっても、悪役のアムリッシュ・プーリーにくわれていたような気がするが(そう思うのは私だけか?)、貫禄がでてきたのかなあと思ってしまう。控えめながら、ダンスシーンも盛り込んでいる。
 ストーリーのほうはというと、実は原作とはずいぶんかえている。原作のほうがもっと混沌として、いくつものオムニバス・ストーリーが少しずつ複数の伏線でつながっている。登場人物も整理して再配置され、エピソードも選び抜かれ、主人公の名前の意味といったことも省略され、ラストの拝金主義っぽい部分はラブストーリーになっている。でも映画のストーリーとしては、とてもわかりやすくよくできている。これはこれでいい。原作は原作でいい。別物だ。
 パンフレットといっしょに買ってきたラフマーンのサントラCDを聞きながら、これを書いている。

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